花瓶を求めてあちこちをあさる

会社でちょっとした賞に選ばれて、お祝いの花束を貰ったことがあります。祝いの品だけあって自分用に買うどころか人にすらあげたことのないボリュームのある花束で、自宅に持ち帰るだけでも苦労しました。普段から電車通勤をしていたので、人目を気にしつつこそこそと花束の影に隠れて行動しました。
帰宅してからも問題で、せっかくの花束をいけるものがないことに気付き焦りましたね。とりあえず花を食器がまだ残っている流しに乗せて、花瓶の代わりになるものを探すべく家を捜索しました。花瓶そのものは自宅には存在しないことを知っていたので、せめて同じような役割を果たすものです。
何本か空のビール瓶を見つけたので、それに花を生けてみるとどうもバランスが悪く。小さな花はともかくとして、目立つ大振りの花は挿すだけで倒れてしまいそうになりました。
最終的には二リットルのペットボトルをカッターで切って、活けられるようにしてみたりして。それでも高さが足りないので謝りながら花の茎をカットし飾りました。
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なんとかすべてを終えた頃には、夜もどっぷり更けていましたね。寝床の周りも花だらけでなんだか落ち着かず、花はきれいだったものの独り身の寂しさをしみじみ感じた瞬間でした。